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『黒蠅』パトリシア・コーンウェル

講談社文庫 上・下巻

検死官シリーズ12作目

引っ張るなー…。
しかし現在どんな法的機関のエージェントでもないルーシーたちが、正当防衛でなしに
殺人行為をする、そしてそれを作品中で正義のように扱うってのは正直どうなのかと。

もちろん相手はとんでもない悪党だけど、そういう相手をちゃんと法の下に引っ張り
だすのがそもそも彼らが目指していたことなのではないだろうか?
理想と現実には大きなギャップがある。
政治的思惑が時として障害になることもある。
けれども、それでも法を守り法の下に戦うから正義なのでは?

そして彼。
知ってた2人の、当時の態度を考えると(作者は)本当に最初からそうするつもり
だったの?とつい考えてしまうが、よく考えると「当時の態度」はあくまでもケイ
視点の描写だった。何も知らないケイがそう思っただけ、ってことか?

視点といえば地の文が三人称に変わって、よりケイ讃美が露骨になったなー。

訳者の方も言及されてた年齢、正直それはどうよ?、度 ★★★★★
by happiness_riki | 2006-01-28 23:00 | *読書記録 作家海外