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『ぼくのミステリな日常』若竹七海

創元推理文庫 再読

というわけで(「ななつのこ」加納朋子参照)、若竹七海を読んでみた。

短編、1作1作は面白い。
が、これを連作ミステリとしてみると、最後のつながりが弱いというか、
オチがどうもというか…。

例えば、この作品だとオチというか連作のつながりは日付け(話の順番)だけでは?
「最後の手紙」というのも、今さらそんな危険を犯すかというのを考えるとちょっと
どうかなと思わざるをえない。そのことを繰り返し述べられていた、というなら
ともかく、たかが1作に、しかも別にそれが●●だと匂わせたわけでもなく。

日常の小さな謎を解き続けていくうちに、背後に大きな謎があった、というのは確かに
魅力的ではある。が、とってつけたような謎はかえって興醒めだと思う。
by happiness_riki | 2005-05-05 23:15 | *読書記録 作家やわら行