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『ぬかるんでから』佐藤哲也

文春文庫

理解できない私が悪いのか、理解しようと思うのが間違っているのか。
頭がおかしくなりそうな話ばかりの短編集。

以前読んだアンソロジーで「きりぎりす」を読み、それが後々まで
えらい印象に残っていたので読んでみたのだが……いやぁ、すごすぎる。

何がすごいかって、不条理にもほどがあるような話を、
決してギャグとかそういうつもりではなく、むしろ話の雰囲気は
厳かだったり悲痛だったり、とにかくすごいマジメ感が漂っている。

そして最後はよくわからないけど切ない終わり方ばっかりだったりする。

作者の他の作品を知らないのだが、普通の(という言い方もアレだけど)
話も書くのだろうか。それともこんなのばっかりなのか。
つーか、作者はこの作風を狙っているのか、それとも狙ってなくてコレなのか。
by happiness_riki | 2012-12-16 17:49 | *読書記録 作家さ行