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『花の下にて春死なむ』北森鴻

講談社文庫 再読

今年に入って、ここ数年の自分と比べ尋常ではないペースで読み続けているせいか
若干「読み疲れ」のような状態に落ち入りました。
新しい設定を受け入れるのがちょっとしんどい。
(本当に本好きなのか?と自分でも思うが、なっちゃったものは仕方ない…)

というわけで、短編で、確実に面白くて、再読でこの1冊を選んだのだが…。

あれ、この話ってこんなに設定が不自然だっけ?
ビアバーを経営している主人公(でいいんだよね?)だからこそ、さまざまな謎が
持ち込まれ、話を聞いて解決をし…
それにしては工藤さん、ちょっと動き過ぎていませんか?

外を出歩くという意味ではなく、なんというか、調べ過ぎているような。

1番アレっと思ったのが、赤い手の話。小学生の間で流行っている噂話から過去に
事件があったことを調べてしまう、その行動力。いくら気になると言っても、って
いうより何故そんなことをそんなに気にするのか。そんなにヒマなのかと(笑)

…不自然、と感じたのは、きっとこちらの「探偵像」に対する先入観のせいだろう。
「人の話を聞くだけで」系の探偵だと、いつのまにか思い込んでしまったみたい。
(例:北村薫の円紫さん>「人の話を聞くだけで」系)
でも位置的(ビアバーのマスターで、お客さんが不思議な話を持ち込んで…)には
そういう系だよね??

あれこんな話だっけ?と思うことはよくあるが、探偵キャラのイメージが違ったと
いうのはあまりないので、ちょっとビックリした(笑)


ところで疑問に思ったのが、隣のアパートのエアコンは何故冷房とドライ機能のみと
決めつけられたのか。草魚の日記によると16日にも動いているはずなので、暖房の
機能もありそうな気がするが…。私、どこか見落としてる?

by happiness_riki | 2006-02-23 00:13 | *読書記録 作家か行