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『孔雀狂想曲』北森鴻

集英社文庫

北森鴻で骨董なら間違いなく面白いだろうと思ったし、実際面白かった。

面白かったのだが。
主人公の越名の人物像がイマイチ掴みにくいというか。
相当な目利き、と背表紙の説明文にあるし、作品中に鋭い観察眼をよく見せるのだが
何故か私には「まだ経験を積んでいる途中の才能ある未熟者」というイメージが
ついてしまい、イメージと行動が合わなくて違和感を覚えた。
そうイメージしてしまう文章があったのだと思うが…ただの思い込みだったら
申し訳ない。
そして安積もまた、何故居着いてしまったのかサッパリわからないキャラで。

メインである2人が物語の中にしっかり腰を据えてない(と私は感じた)ため
話は面白いのに、違和感が残ってしまったという感じ。

しかし本作品は連作ミステリじゃなくてミステリ連作なのね…
(この使い分けは集英社、背表紙の説明文と帯の『メインディッシュ』の
説明文から)
この後も書き続けられているのなら、いずれ名前だけ出ているお兄さんとか
登場するのかな? 

安積の時給が知りたい度 ★★☆☆☆
by happiness_riki | 2005-02-04 01:46 | *読書記録 作家か行